どうもFAテック管理人です。
今回は三菱シーケンサの歴史についてまとめてみました。
三菱電機シーケンサの歴史 〜日本のものづくりを支えてきた制御技術〜
製造業や設備業界に携わる人にとって、「三菱のシーケンサ」は非常に馴染み深い存在です。現在では高速・高機能な制御装置として世界中で使われていますが、その歴史は日本の高度経済成長期と深く結びついています。
シーケンサ誕生の背景
1960年代後半、工場の自動化が進む中で、リレー回路による制御は配線が複雑で、変更や保守に多くの手間がかかっていました。そこで登場したのが「プログラムで制御できる装置」、いわゆるPLC(Programmable Logic Controller)です。
三菱電機は1970年代にシーケンサ事業へ本格参入し、日本の製造現場に適した信頼性の高い制御機器の開発を進めていきました。三菱電機はPLCをシーケンサと呼んでおり、シェア拡大につれてPLC=シーケンサと呼ばれることが増えていきました。
初期モデルと普及期
1973年、三菱電機は初のシーケンサ「MELSEC-310」を発表します。これにより、配線でロジックを組む「ワイヤードロジック」から、プログラムで制御する「ソフトウェア制御」への移行を促していきました。
1980年代に入ると自動車、食品、半導体など幅広い分野で採用が進み、三菱シーケンサは「壊れにくく、長く使える」という評価を確立していきます。1980年代後半には国内シェア30%まで拡大していきました。

Qシリーズと高速化・大規模化
1990年代には今でも現役の「MELSEC-Qシリーズ」が登場。32bit CPUの採用や命令処理の高速化が進み、マイクロ秒オーダーの制御が可能となる。高速カウンタ、位置決め、割込み処理など、リアルタイム性が要求される制御にも対応できるようになりました。
Qシリーズ以降、CC-Linkをはじめとするフィールドネットワークへの対応が本格化する。リモートI/Oやインバータ、サーボアンプとの高速通信が可能となり、分散制御システムが一般化しました。
さらにEthernetベースの通信機能が標準化され、上位システム(SCADA、MES)とのデータ連携が容易になったことで、制御と情報の境界が縮まっていきました。

iQ-Rシリーズと次世代制御
2010年代には「iQ-Rシリーズ」が登場し、シーケンサ・モーション・ネットワークを統合した制御が可能になりました。エンジニアリング工数の削減や立ち上げ時間の短縮など、現場の課題に直結する進化が特徴です。
さらに、iQ-Rシリーズでは高速・高精度に加え、セキュリティやトレーサビリティといった現代の製造業に欠かせない要素も強化されています。
ただiQ-Rシリーズのプログラミングソフト「GX Works3」が同時に発売されましたが、このソフトが非常に癖があり
とても使いにくくQシリーズ→iQ-Rシリーズへ移行の流れはあまりおきませんでした。

これからの三菱シーケンサ
現在、三菱電機はFAとITを融合させた「e-F@ctory」構想を掲げ、IoTやデータ活用を重視したシーケンサの開発を進めています。
単なる制御装置ではなく、「工場の頭脳」として進化し続ける三菱シーケンサは、これからも日本、そして世界のものづくりを支える存在であり続けるでしょう。

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